気功は中医学のひとつです。
気功の源流の解明は大変複雑で未解明な点が多いのですが、紀元前から気功の要素を取り入
れた儀式などがとり行われていた、と考えられています。
世界最古の医学書「黄帝内経」にも気功にまつわる健康法の記載があり、漢代に描かれたと
される「導引図」と呼ばれる44種類の気功のポーズや効果を描いた図譜も発見されていま
す。
気功は、中国内で道家、仏教、儒教、民間に伝承された健康法などの影響を受けながら様々
な流派が生まれ、発展していきました。現在は数千種類の流派があるといわれています。
「気功」という言葉が定義づけられたのは中華人民共和国建国後のことで、その後世界的に
「気功」という言葉と定義が広がりました。
日本には江戸時代に気功の一部が伝えられ、その後、20世紀後半にブームとなりました。
「気(氣)」とは?
中医学における「気(氣)」とは目に見えないながらも、本来人の体に備わっている生命力の源と考えられています。
「気(氣)」は体内の「経路(血管と同じように体内をめぐっているとされる)」をめぐり、心身のバランスを保っています。
気(氣)が滞ったり、不足することで、病気になるとされています。
「気功」では、そういった不調を、患者自身が体内の気の流れを良くして、良い状態のバラ
ンスを保つことができるように調整します。
気功法
簡単に説明すると、心と体をリラックスさせた状態で「形・呼吸・意識」を整えることで、
心身の健康を保つ方法です。
この「形・呼吸・意識」の3つの要素は三位一体の関係とされ、これらが揃えば正しい気功
法を会得することができる、とされています。
気功の種類
気功には「内気功」・「外気功」があります。
「内気功」は、体内の気の流れをよくする方法で、自分自身でコントロールする方法です。
内気功にはさらに身体を動かすことで気を循環させる「動功」と、身体は動かさずに体内の
気を循環させる「静功」があります。
中国内での主流はこの「動功」です。
「外気功」は、外から良い気を取り入れ、体内の悪い気を排出する方法で、手を触れずに相
手を飛ばしたりする派手なパフォーマンスはこれにあたります。
気功はセルフケアがメインになります。
ただ、治療院や教室に通う際は、様々な流派・思想がありますので、ご自分にあったものを
選ぶのも大切なポイントです。
※対象者※
がん、内臓疾患、動脈硬化、脳梗塞、腰痛、膝痛、五十肩、身体麻痺、精神疾患、変形性膝関節症、線維筋痛症、慢性頸部痛、背部痛
〜線維筋痛症の患者の実例〜
2010年に行われたアメリカの研究機関による報告によると、太極拳を12週間実施した人は、歩行、家の 掃除、買い物、食事の準備など日常活動能力が高いスコアを示しました
また、太極拳の効果は長く続 くようです。
参考
・帯津三敬塾クリニック
http://www.obitsu.com/kikou/
・漢方ライフ
https://www.kampo-sodan.com/column?cat_id=42
・日本中医学院ブログ
https://jbucm.exblog.jp/6538425/
・気功情報サイト
https://honryu-kikou.com/online-classes/history/history1